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レヴォリューションNO.3

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著:金城一紀


『確かにそれは難しい問題だ。しかし、それを克服するためにはたったひとつの方法しかない。』

『努力だ』                           

<STORY>                                           
勉強の得意な奴らの遺伝子戦略に風穴を開けるべく集まった男子校の生徒達『ザ・ゾンビーズ』。
彼らはやんごとなき女の子の集まる女子高の学園祭に潜入するため、毎年、策を講じるが、
二度とも失敗。そして高校生最後の年、彼らの三度目にして最後の作戦とは・・。
                                          ~レヴォリューションNO.3~

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『俺には翼なんてないから、塀をよじのぼって中に入っちゃうぞ。もしそれを誰かに見られて、警察に通報されて家宅侵入で捕まったらお前のせいだからな。前科者になったら、俺はグレちゃうぞ。シンナー吸っちゃうからな。万引きしちゃうからな。公務員を目指しちゃうからな。』

<STORY>
病気で死んだリーダー、ヒロシの墓参りのため沖縄行きを計画するゾンビーズ。しかし、その旅行資金が何者かによって奪われてしまう。卒業を真近に控え彼らは犯人探しを始めるが・・。

                                          ~ラン・ボーイズ・ラン~

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『お前はタフな人生を送るかもしれない。傷ついてダウンすることもあるだろう。
でも何があっても踊り続けるんだ』

<STORY>
夏休み、暇を持て余したゾンビーズは「美人を守るボディガード」の依頼を引き受ける
しかし、その退屈しのぎの依頼は『最も危険なゲーム』に発展して・・・。
        
                                            ~異教徒達の踊り~

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<COMMENT>
この本は『GO』に続く金城一紀二冊目の作品です。
ストーリーは3つの中編から構成されていて、新宿区にある名門都立高校や、帰国子女・やんごとなき筋の女の子の集まる女子高・・・、の傍に建つなんてことない男子校のメンバーが、なんとかして世の中の優劣を決定するシステムに風穴を空けようとする話です。
登場人物の"元"秀才・南方や、ケンカ強くて本好きの朴舜臣、トム・クルーズ並の笑顔を持つアギーなどかなり濃い登場人物それぞれがとても魅力的です。
『納得いかないなら、自分達で変えちまえばいいじゃん』という彼らの姿勢が自分は好きです。
生きていくことは思ったよりも難しくて、日々眉間に皺の寄ることが多い中で、
トム・クルーズ並とはいかないまでも、思わずニカッと笑える本です。

この本が出たとき自分はまだ高校生で、作中に出てくる『努力だ』という言葉に感電した一人でした。
高校生と今では置かれている状況も環境も違うわけなんですが、その時に感じていた気持ちというか、シンプルに笑って、怒って、感動していた結構大事なことが、読み返すたびに思い出せる気がします。
それと同時に、実は自分は本質的には変わってないんだなぁと、ちょっと安心します。
誰にでもそうした"特別な時間"はやっぱり存在していて、自分にとっては、この本がそんな時間のことを思い出させてくれる作品なんだと思います。
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by ILL-NESSTINO | 2006-03-22 11:50 |